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道しるべ~第2しもざと通信~

 ドライウェイトは自分で決めましょう

 透析を始めて数ヶ月経つとだんだんと尿量は減少し、なかには0に近い方もいらっしゃいます。飲水や食事として口から入った水分の大部分は体内(主に血液中)にたまるので透析によって引かなければなりません。したがって、体重は体内の水分の増減に反映して透析によって減少し、次の透析までに増加するというサイクルをくり返すことになります。

 したがって、透析で水分を引いてから次の透析(特に2日あき)までに体重が増えて、肺に水がたまったり、心臓が一定以上に大きくならないために、透析後に余分な水分が体にたまっていない体重のことをドライウェイト(基礎体重)という特別な体重を設定する必要があります。

 このドライウェイトを設定する基準として、患者さんの自覚症状(手足のむくみ、血圧、体のだるさなど)や、画像診断(胸部レントゲン、心エコー等)、血液検査(h-ANP、ヘマトクリットなど)などがあり、日頃の透析の経過も参考にして総合的に決めます。

 重要なことは、このドライウェイトの設定の良し悪しが患者さんの生命予後(特に心・肺の負担として)に直接的にかかわることです。

 特にドライウェイトが甘くなっていくと、心負荷が日常的に増し、心不全状態となり、長生きが出来なくなるのです。このドライウェイトの設定の見極めは、透析専門医の経験と能力が最も発揮される専門分野の1つと言えます。

 もちろん、このドライウェイトにはある程度の幅があります。若年者には相当の幅がありますが、高齢者やもともと心・肺に合併症のある方、糖尿病の方々はその幅が非常に少なくドライウェイトと肺の水だまりになる体重の差が2-3Kgしかない場合があり、2日あきの場合、ちょっと水分を飲みすぎただけで肺水腫(肺に水があふれ、呼吸困難となる状態)になってしまう方がおられます。

 そもそもドライウェイトは患者さんにとって決して楽な体重ではなく、むしろ、透析の後半に血圧が下がったり、体がだるかったりと感じるつらい体重です。

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